セプテントリオ製品の特長


海洋建設、建設機械、農業機械、物流システムで培った振動に対する高い堅牢性と信頼性

セプテントリオセプテントリオ

セプテントリオの強み

セプテントリオの強みは、マシンコントロール分野向けの優れたコストパフォーマンスOEM向け製品と、科学研究機関とのコラボレーションで生まれた時刻同期・シンチレーション観測向けの製品、海洋建設を含めたマシンコントロール向けのハイエンド製品、社会インフラ向けの基準局ネットワーク製品のラインアップです。

  • cmオーダーの測位性能・低コスト・高信頼性が 認められ建機・農機分野の組み込み用OEM製品でグローバルに着実な実績:マルチ周波マルチ衛星対応OEMボード(AsteRx-m2)
  • 科学研究機関と強力なコラボレーションにより時刻同期やシンチレーション観測向けのユニークな製品をラインアップ:時刻同期向け製品…PolaRx5TR/シンチレーション観測向け製品(PolaRx5S)
  • 海洋建設を含めたマシンコントロールの分野で 優れた堅牢性やシステム連携性を発揮するマシンコントロール向け製品(AsteRx-U/U Marine)
  • 社会インフラとしてUNAVCOなどのグローバルな 基準局ネットワークにおける採用実績がある基準局成否⒥j:マルチ周波マルチ衛星対応製品(PolaRx-5)

そしてなによりも、今後、建機、農機メーカーでさらなる自動化制御が求められていく中で重要となるのが、マシンコントロール分野で高い技術力に支えられた、制御技術に対する深い洞察や、技術サポート。システムインテグレ―ションが容易な製品とインターフェースそして、製品の高信頼性、どんな環境でも測位が可能な可用性、高精度測位です。
マシンコントロール分野の強み

セプテントリオの独自技術

セプテントリオの独自技術には、測位が困難な環境で本領を発揮する受信技術「GNSS+」と独自の2アンテナ方位技術などがあります。

  • APME +: 従来のマルチパス除去技術で緩和が困難だった 隣接した崖や建物などで発生する遅延時間の短いマルチパスも除去することで電波反射物の近隣でも高精度測位。
  • AIM+ : ジャマーやLTEなどで電波干渉が発生しても安定的に トラッキングを維持。
  • LOCK+: 激しい移動や強い振動があっても安定的にトラッキングを維持。
  • IONO + : 高緯度、低緯度地域周辺で発生するシンチレーションの影響を 緩和し安定した測位が可能。
  • 長基線が可能: 長基線でも高精度で測位が可能。
  • 2アンテナ方位:低速車両の自動運転などで安定した方位測定が可能。

新製品の優れたコストパフォーマンスのOEM製品である、AsteRx-m2ではこれらの強みを最大限に活かし、今後、多くのマシンコントロール分野での導入が期待されています。
OEM向け新製品

APME+:マルチパス対策

マルチパスとは、コンクリートや金属などの電波反射性の高い材質の構造物に、信号が反射する現象です。テレビやラジオ、無線通信などでも発生していますが、とりわけ信号強度が非常に低いGNSS測位の場合、マルチパスが発生すると、測位ができなくなったり、測位精度が劣化したりといった大きな悪影響が生じます。それではまず、他の機能を含めて、セプテントリオの独自のアルゴリズム全般について理解するために、基本となる一般的な受信機内部の処理について解説します。
受信機内部の処理
アンテナから入ってきた信号は、まず高周波増幅部で、信号レベルを増幅します。ここでは、当然、GNSS信号だけでなく、自然電波ノイズや他の電波も含めて信号強度が増幅されます。次にミキサ(周波数変換器)でデジタル化に最適な中間周波にダウンコンバートされます。ダウンコンバートされた信号はさらに中間派増幅部で増幅され、A/D変換部に受け渡されデジタル波形データに変換されます。次に、コード相関部で、ループ処理でC/Aコードの復調が行われ、CPU処理部とのデータのやりとりで、相互相関(Cross-Correlation)を求め、どの信号がどの衛星のものかを特定した上で、航法データの復調、衛星の軌道演算、位置演算により、位置や速度、時刻をシリアルデータの形で出力します。
APME+ 1
ここで、位置情報は、GNSS信号が衛星からアンテナに届くまでの距離である疑似距離をベースに計算されるため、直接入射するのではなく電波反射物に跳ね返って本来よりも長い距離を経てアンテナに到達したマルチパス信号で処理を行うと誤差が生じてしまいます。マルチパス信号の方が電波パワーが大きくなることがあるため、このような受信環境での誤差は大きな問題となります。そこで、長年にわたり各社は、マルチパス軽減のためにさまざまなアルゴリズムを開発し、GNSS受信機に搭載してきました。ところが、図にあるように、従来の方式を採用しているA社やB社のGNSS受信機では、電波反射物からの距離が約30m以下のマルチパスが十分に除去されいません。しかし、建設現場においては、建機から30m前後の近隣に崖や建物、橋、クレーンなど構造物の電波反射物がある場合が多く、GNSS受信機を利用した自動制御システムに対して多大な影響を与える場合が多いのが現実です。そこで、セプテントリオが開発したのが独自jのアルゴリズムであるAPME+です。
APME+ 2
従来のマルチパス対策は、コード相関部のみで行われていたため、搬送波の整数バイアスに影響を与える短い遅延時間のマルチパスへの対策は困難でした。APME+では、CPU処理部の出力結果を含めて、搬送波レベルで影響を与えるアンテナにごく近い場所にある電波反射物からのマルチパス除去するアルゴリズムにより、30m以下の距離にある電波反射物からのマルチパスの除去に成功しています。建機、農機、海洋工事の分野でその絶大な威力を発揮し、セプテントリオのGNSS受信機は、世界各地の自動化施工で幅広く活躍しています。

AIM+:電波干渉対策

電波干渉については、A/D変換後にデジタル波形データを監視して電波干渉が生じた場合の影響を発生直後に即時に検知して、自動的にその時々の電波環境にあわせて「適応型 = アダプティブ(Adaptive)」で、フィルター処理を行う独自のアルゴリズムであるAIM+を搭載することで、道路工事現場などで頻繁に発生する、通過する自動車や他の建設機械からの強い電波ノイズや、GNSSの近隣の電波帯域を使用しているLTE、アマチュア無線、放送電波塔などありとあらゆる電波ノイズからの影響を極力軽減することに成功しています。図にあるように、ジャマーからの電波干渉については、AIM+をONにすることで劇的に影響を緩和しています。AIM+は、日本においてGNSS信号の近隣に帯域が設定されているLTEから電波干渉にも効果を発揮します。

AIM+

LOCK+:振動対策

建機や農機、海洋工事の自動制御においては、振動がつきものです。そして振動によるトラッキングの断絶は、自動化施工や精密農業、海洋工事の自動制御にとって大敵です。そこで、セプテントリオのGNSS受信機には、マルチパス対策で搭載されているCPU処理部での計算結果をベースに処理を行う独自のアルゴリズムを一歩進めて、どの衛星からの信号が振動の影響を受けているかを特定して、測位に耐えうる計算結果が得られる衛星のみを使用して測位計算を行う独自のアルゴリズムであるLOCK+が搭載されています。LOCK+なら、振動が生じていてもトラッキングの断絶が発生する頻度を大幅に抑えられます。この耐振動性が、セプテントリオのGNSS受信機が、全世界で、建機や農機、海洋工事の自動制御用途で選ばれてるもうひとつの理由です。

LOCK+

IONO+:シンチレーション対策

シンチレーション現象とは、太陽活動により発生する電離層におけるプラズマ電子密度の急激な摂動です。シンチレーションが発生すると、GNSS信号に対して、伝搬遅延の変動や信号の寸断などの影響を生じさせます。電磁赤道を中心に±22度の緯度の地域で主に発生するシンチレーションは、この地域で自動化制御を行っている鉱山における建機の操業にとって大きな問題となっています。太陽の黒点サイクルとほぼ同期して増減するこの現象は、発生頻度の多い年になると、幾度となく現場の作業を中断させてきています。セプテントリオのGNSS受信機では、シンチレーション現象に関する長年にわたる研究成果をベースに、どの衛星からの信号がシンチレーションの影響を受けているかを特定して、測位に耐えうる計算結果が得られる衛星のみを使用して測位計算を行う独自のアルゴリズムであるIONO+を搭載しています。ブラジルで政府機関とともにシンチレーションの観測を行った過去のデータから、シンチレーション発生時の信号パターンをベースに、シンチレーションの影響を受けているかどうかを高い確率で判別するインテリジェントな仕組みの開発に成功しています。
AIM+

高精度単独測位(PPP)

あらかじめ座標がわかっている場所に基準局を立てる必要があるRTKや、携帯電話の通信ネットワークを利用する必要があるVRSは、どこでも利用ができるという訳ではありません。長距離を移動しながら測位を行うとなると、基線長が長くなり過ぎて、測位精度が低下する場合がでてきます。また、地表の活動が激しい火山付近の地表の移動の観測や、海底プレート移動の調査のための海上ブイによる観測など、あらかじめ座標がわかっている場所がなかったり、携帯電話の通信ネットワークが利用できなかったりする場所でも測位が必要なケースがあります。その場合、初期化時間が数十秒のRTKに比較して、初期化時間が約30分と大変長くなってしまいますが、高精度単独測位(PPP)を利用するのが最善の方法です。セプテントリオでは、PPPで測位を行うために、静止衛星から、L-バンドの周波数帯域で補正データを放送するSECORXサービスを提供しています。

SECORXを利用するためには、受信機に専用のライセンスファイルを格納する必要があります。ライセンスファイルは、アクティベーション手続きを行うことで、ファイル提供により受信機へのアップロードまたは、衛星から受信機への直接送信が可能となります。観測バイアスの補正情報は、全世界の85か所を超える設置拠点に広がる基準局のネットワークからリアルタイムで収集された観測結果をベースに、イギリスとシンガポールの2か所に設置され、冗長化されたネットワークコントロールセンターで計算が行われ、静止衛星にアップリンクされています。

TerraStar基準局

 

プレゼンテーションダウンロード

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マシンコントロール用途の導入実績

測量用用途では、GNSS受信機単体の機能に加えて、必要となるその他の機能を含めて、ある程度、汎用性を持たせたトータルステーション型の製品が利用されることが多い一方で、マシンコントロール用途では、建機、農機、海洋建設機械、物流機械など、特定の用途に応じて、システムインテグレーターが、機器への組み込み用途で単一機能が提供されるOEMボードと、個別開発の制御用ハードやソフトエアを、機械と統合させた全体システムが利用されるのが一般的です。セプテントリオの受信機は、マルチアンテナによる姿勢の計測や、複数受信機によるムービングRTKなどの技術を利用したさまざまな用途で、比較的に測位が容易な測量用途の受信機では難しい、マルチパスや電波干渉の多いマシンコントロール特有の環境で利用されていきています。セプテントリオの受信機は、比較的に測位が容易な環境で用いられるトータルステーション型にはない、測位の難しい状況に直面することの多いマシンコントロール特有の現場のニーズに合わせた、優れた堅牢性と、測位精度が大きな差別化項目となっています。

優れた堅牢性と、測位精度を活かしたひとつの事例として、ブラジルの世界最大の鉄鋼鉱山での導入事例が、GPSの専門誌(GPS World 2016年3月号記事)でも紹介されています。

GPS World 3月号記事の日本語版